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2025.12.25 題詠「時計」・鑑賞「エスカレーター」
投稿日 : 2025/12/19(Fri) 09:22
投稿者 ひさお
参照先
2025.12.25(木) 題詠「時計」・鑑賞「エスカレーター」
 
  題詠「時計」
  鑑賞「エスカレーター」
  出題者 さららさん

鑑賞「エスカレーター」

 1.眺めよきエスカレータ―には乗れずカートを押してエレベーターへ  たかし

 2.地下鉄のエスカレーターは長長し年末ジャンボの殿につく  ひさお

 3.息を止め松葉杖乗せ足添わす迫るステップ下りエスカレーター ひらら

 4.上るしかなきエスカレーター地上から光の牙の冬の雨つぶ  ウプラ

 5.晩年の父はエスカレーター乗れず惑うわれも気を付け一歩踏み出す    さらら


 
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Re: 2025.12.25 題詠「時計」・鑑賞「エスカレーター」
投稿日 : 2025/12/25(Thu) 21:26
投稿者 たかし
参照先
鑑賞「エスカレーター」
1.眺めよきエスカレータ―には乗れずカートを押してエレベーターへ  たかし

2.地下鉄のエスカレーターは長長し年末ジャンボの殿につく  ひさお
 地下鉄の駅から地上へのエスカレーターは長い。地上へ出た作者は年末ジャンボ宝くじ売り場へと向かう。しかしそこには長い行列が出来ている。
 その一番後ろに並ぶ。「長長し」、「殿につく」ものごとは頭で考える程には順調には進まないのだ。そのことを諾いながら憮然とした感じでその現実に従っている作者の姿が見えるようでユーモラスである。

3.息を止め松葉杖乗せ足添わす迫るステップ下りエスカレーター  ひらら
 不自由な脚で下りのエスカレーターに乗るのは非常に危険。その足を乗せる瞬間の緊張を「息を止め」、「迫るステップ」で表わしているのはベテランの作者の手並み。
 ただ、「足添わす」の「添わす」は、緊張感のある動作の表現としてそぐわない感じ。
 「足引き寄す」としてはどうか。

4.上るしかなきエスカレーター地上から光の牙の冬の雨つぶ  ウプラ
 作者は地階に居るのだろう。地下鉄か、地下街か、大きな建物の地階に居るのか。
 しかも結構長い時間を地下に居たと思える。
 地上へと上ってゆくエスカレーターがある高さまでくると(エスカレーターは、エレベーターと違って視界が開けている)地上の様子が見える。
そこに冬の雨が降っているのが見えた。雨の粒が光っている。
「光の牙」と表現する、
 「上るしかなき」の「しか」、光の「牙の」、「冬の雨つぶ」、
 この「しか」や「牙」、「冬の雨つぶ」、
 作者は何かしら心に添わぬ状況に直面している感じであるが、この場合、厳しい筈の冬の雨つぶが何かその心に救いを齎しているようである。

5.晩年の父はエスカレーター乗れず惑うわれも気を付け一歩踏み出す  さらら
 エスカレーターは、エレベーターと違って、乗るときに足を機械の動きに合わせて前へ出し体重移動をしなければならず、体力が衰えた高齢者は乗れなかった。
 付き添っている作者は、当然父が乗れるものと思っていたが、乗れないので戸惑い、
 この歌ではそれでも父を助けて一緒に乗ったみたいだ。
 父のぎこちなさに吊られて自分も危ない感じで一歩を踏み出した・・・という状況を感じる。
 少しリズムが悪いので推敲してみました
「晩年の父はエスカレーターに踏みだせず付き添うわれの足も戸惑う」
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Re: 2025.12.25 題詠「時計」・鑑賞「エスカレーター」
投稿日 : 2025/12/25(Thu) 20:18
投稿者 ひらら
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1.眺めよきエスカレータ―には乗れずカートを押してエレベーターへ  たかし
エスカレーターもエレベーターもある広いスーパー。カートでは眺めの良いエスカレーターには乗れず少し残念だの気持ちが二つ読み込みあらわれている。

 2.地下鉄のエスカレーターは長長し年末ジャンボの殿につく  ひさお
「殿」は、しんがり、最後尾。なのですね。恥ずかしながら、貴詠草ではじめて知りました。
「殿」の意味がわかったら情景と作者のおおきな夢はの仄かな期待も読み取れました。年末詠です。



 3.息を止め松葉杖乗せ足添わす迫るステップ下りエスカレーター ひらら

 4.上るしかなきエスカレーター地上から光の牙の冬の雨つぶ  ウプラ
「地上から光の牙の冬の雨つぶ」地下から地上に上がった時のいっときの景、体感まで感じられる。

 5.晩年の父はエスカレーター乗れず惑うわれも気を付け一歩踏み出す    さらら
晩年の父上はエスカレーターに乗るのを戸惑って乗られなかった。作者も父上の年齢になり
充分気をつけて一足を踏み出すという。実感がある。
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Re: 2025.12.25 題詠「時計」・鑑賞「エスカレーター」
投稿日 : 2025/12/25(Thu) 19:35
投稿者 ひらら
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詠草

長針短針秒針雌蕊とう時計草の花指し子は示す ひらら
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Re: 2025.12.25 題詠「時計」・鑑賞「エスカレーター」
投稿日 : 2025/12/25(Thu) 18:46
投稿者 さらら
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1.眺めよきエスカレータ―には乗れずカートを押してエレベーターへ  たかし
視野の相違 エスカレーターは広々開放的 エレベーターは狭い空間に人らが乗り込む カートを押しての遠慮勝ちの 選択
 
2.地下鉄のエスカレーターは長長し年末ジャンボの殿につく  ひさお

ドイツのエスカレーターは 日本の3倍ほどの長さにひょろ付いている私を支える紳士 外国人は女性に優しい。

3.息を止め松葉杖乗せ足添わす迫るステップ下りエスカレーター ひらら
年を重ねると健常者でも落ち着き払いエスカレーターを利用する。
具体的に詠い緊張感を表現されている。

 4.上るしかなきエスカレーター地上から光の牙の冬の雨つぶ  ウプラ
地下のエスカレーターに身を任せ地上にあがる瞬時の光の牙の雨粒 冬に向かう年末の寒さを共感する。
 
5.晩年の父はエスカレーター乗れず惑うわれも気を付け一歩踏み出す    さらら


 
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Re: 2025.12.25 題詠「時計」・鑑賞「エスカレーター」
投稿日 : 2025/12/25(Thu) 18:08
投稿者 さらら
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お題  懸念
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Re: 2025.12.25 題詠「時計」・鑑賞「エスカレーター」
投稿日 : 2025/12/25(Thu) 11:23
投稿者 ひさお
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少しずつ進んでしまふ掛け時計わが所作つひに鈍りきたれり  ひさお
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Re: 2025.12.25 題詠「時計」・鑑賞「エスカレーター」
投稿日 : 2025/12/25(Thu) 11:14
投稿者 ひさお
参照先
1.眺めよきエスカレータ―には乗れずカートを押してエレベーターへ  たかし
 買い物での一齣であろう。カートをエスカレーターに乗せるのは危険なので普通は禁止されている。たしかに普通のエレベーターでは景色は見えない。
 エスカレーターとエレベーターを両方使って定型におさめている。

2.地下鉄のエスカレーターは長長し年末ジャンボの殿につく  ひさお

3.息を止め松葉杖乗せ足添わす迫るステップ下りエスカレーター ひらら
 動作が具体的に丁寧に詠われている。
 「松葉杖乗せ足添わす」ということで、エスカレーターに乗ったことを示す。
 その後に「迫るステップ」とあるが、これはまだエスカレーターに乗る前のことなので前後のつじつまが合っていないように思う。私の理解不足なのか。

4.上るしかなきエスカレーター地上から光の牙の冬の雨つぶ  ウプラ
 地下の商店街とか地下鉄を降りたあと地上へ上がるためのエスカレーター。
 それに乗っていると、地上ちかくなって光を帯びた冬の冷たい強い雨つぶが牙のように降り注いできた。「牙の冬の雨つぶ」がすごい表現だ。
 
5.晩年の父はエスカレーター乗れず惑うわれも気を付け一歩踏み出す    さらら
 身体が機敏に動かなくなると、エスカレーターに乗るのが難しくなる。作者の父親も乗れなくなった。近頃の作者はエスカレーターに乗るとき、父のことを思い出しながら気を付けて乗るようにしている。
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